2010年07月14日-1
09年職業紹介、求人、就職とも大幅減に~厚労省

 職業紹介事業については職業安定法に基づき、年度ごとに「職業紹介事業報告」が厚生労働相に提出されることになっているが、2009年度事業報告の集計(速報値)によると、2009年度において職業紹介事業を行い、2010年度4月30日までに報告書提出した事業者のうち、有料職業紹介事業者は1万2204事業所、無料職業紹介事業者は570事業者だった。その実績は対前年度確報値比で大幅な減少を記録した。

 まず、新規求職申込件数は297万8990件で、前年度比3.0%減少した。このうち、有料職業紹介事業者が280万6220件、1.5%減、無料職業紹介事業者が17万2770件、22.3%減。一方、求人数(常用求人)をみると148万940人、61.6%減を記録。内訳は、有料108万7191人、43.6%減、無料39万3749人、79.6%減とともに大幅に減少している。前年が全体で0.3%減だっただけに、就職はさらに狭き門となった。

 これに対し就職件数(常用就職)をみると、30万1891件、前年度比27.2%減。内訳は有料27万2147件、27.3%減、無料が2万9744件、26.6%減と、こちらも前年を大幅に下回った。年度別にみると、2005年34万4729件(対前年度比14.6%増)、2006年度38万7579件(同12.4%増)、2007年度42万819件(同8.6%増)と順調に増えてきたが、2008年度で41万4698件(同1.5%減)とマイナスに転じ、2009年度はさらに拡大した。

 雇用期間が4ヵ月未満の臨時日雇求人延数でも、2009年度は有料1280万3949人日、前年度比32.5%減、無料110万9845人日、35.4%減で合計1391万3794人日、32.7%減と、2008年度の約3分の2の求人数にとどまっている。これに対し、臨時日雇就職延数は、有料1193万8263人日、31.7%減、無料72万3156人日、29.7%減、合計1266万1419人日、31.5%減と、厳しい就職の現状を示している。

 同事業報告の集計結果の詳細は↓
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000bqvu-img/2r9852000000bqxb.pdf

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