2010年07月01日-4
依然厳しい状況にある中小企業の景況~中小機構

 中小企業基盤機構が実施した「2010年4~6月期の中小企業景況調査」結果(有効回答数1万8226社)によると、中小企業の業況は、引き続き持ち直しの動きが見られるものの、弱い動きを示した業種もあるなど、依然として厳しい状況にある。全産業の業況判断DI(前期比、「好転」-「悪化」、季節調整値)は、▲30.8(前期差3.4ポイント増)となり、5期連続でマイナス幅が縮小した。

 製造業の業況判断DIは▲19.3(前期差6.8ポイント増)となり、5期連続でマイナス幅が縮小。製造業の14業種のうち、化学、家具・装備品の2業種を除く12業種でマイナス幅が縮小した。一方、非製造業の業況判断DIは、▲34.7(同2.0ポイント増)と、こちらも5期連続でマイナス幅が縮小。産業別にみると、建設業でマイナス幅が拡大したものの、卸売業、サービス業、小売業でマイナス幅が縮小した。

 全産業の資金繰りDI(前期比、「好転」-「悪化」、季節調整値)は▲24.9で、5期連続でマイナス幅が縮小。長期資金借入難易度DI(前期比、「容易」-「困難」、季節調整値)は▲15.1、短期資金借入難易度DI(同)も▲10.8とともに5期連続でマイナス幅が縮小した。 従業員数過不足DI(今期の水準、「過剰」-「不足」)は、4.0(同1.1ポイント減)と過剰感が2期ぶりに下降したが、7期連続で過剰超となった。

 原材料・商品仕入単価DI(前年同期比、「上昇」-「低下」)は、2008年7~9月期(49.7)をピークに2009年10~12月期まで5期連続して低下した後、前期に6期ぶりに微増、今期は前期差10.8ポイントと大幅増加の12.1となった。売上単価・客単価DI(前期比、「上昇」-「低下」、季節調整値)は前期に引き続き低下幅が縮小したものの、▲25.8と依然マイナス傾向にある。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.smrj.go.jp/keiei/dbps_data/_material_/chushou/b_keiei/keieichosa/pdf/120th_20100628.pdf

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