2010年06月17日-4
精神障害による労災申請が過去最高の1136人

 厚生労働省がこのほど発表した2009年度における脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況によると、仕事上のストレスが原因でうつ病などの精神障害等を発症し、2009年度に労災申請した人は、前年度に比べ209人多い1136人で、過去最高だった2007年度の952人を上回った。労災として認定された人は、過去最高だった前年度より35人(13.0%)少ないものの、2007年度(268人)に続く過去3番目の高い水準となっている。

 労災認定者を業種別にみると、「製造業」が43人、「卸売・小売業」が36人、「建設業」が26人、「運輸業、郵便業」が23人、「医療、福祉業」が21人の順に多い。職種別にみると、プログラマーなどの「専門的・技術的職業従事者」が65人で最多、次いで「生産工程・労務作業者」が44人、「事務従事者」が40人など。年代別では、働き盛りの「30~39歳」が75人で最多、次いで「40~49歳」が57人、「20~29歳」が55人となっている。

 一方、過労による脳・心臓疾患で労災を請求した人は、前年度に比べ122人少ない767人だった。過去最高だった2006年度(938人)から3年連続の減少となった。労災の認定を受けた人も同84人少ない293人で、このうち過労死は同52人少ない106人だった。労災認定者を業種別にみると、「運輸業、郵便業」(85人)、「卸売・小売業」(46人)、「製造業」(32人)、「建設業」(30人)の順に多い。

 また、労災認定者を職種別にみると、「運輸・通信従事者」が85人で最多、次いで「事務従事者」と「販売従事者」がともに37人、「専門的・技術的職業従事者」が36人など。年齢別では、「40~49歳」が90人(うち死亡37人)、「50~59歳」が87人(同26人)など。1ヵ月平均の残業時間は、「80時間以上100時間未満」が119人(同44人)、「100時間以上120時間未満」が76人(同20人)などとなっている。

 同労災補償状況については↓
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000006kgm.html

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