2010年06月14日-2
ネット通販事業者の8割が売上高3千万円未満

 経済産業省が、インターネット通信販売事業者を対象にわが国で初めて実施した「消費者向け電子商取引実態調査」結果(有効回答数2万7558事業者)によると、産業別の事業者数は、「小売業」が1万2832事業者(構成比46.6%)と全体の半数近くを占めてもっとも多く、次いで「製造業」が4457事業者(同16.2%)、「卸売業」が3494事業者(同12.7%)となった。この上位3業種で全産業の75.4%を占めている。

 経営組織別にみると、「会社組織」が2万3672事業者と全体の86.0%を占め、「個人事業者」は3705事業者(構成比13.5%)だった。また、年間売上高規模別にみると、「1千万円未満」が1万7747事業者(同64.4%)、次いで「1千万円~3千万円未満」が4245事業者(同15.4%)、「1億円~10億円未満」が1992事業者(同7.2%)となっており、年間3千万円未満の小規模事業者が全体の8割を占めている。

 事業者全体のネット通販部門の従事者数は8万4361人。産業別にみると、「小売業」が3万7610人(構成比44.6%)、次いで「製造業」が9920人(同11.8%)、「情報通信業」が9406人(同11.1%)と、上位3産業で67.5%を占めている。年間売上高規模別にみると、「1千万円未満」が2万8873人(同34.2%)、次いで「10億円以上」が2万947人(同24.8%)、「1億円~10億円未満」が1万3737人(同16.3%)となっている。

 取扱品目のカテゴリー別に年間売上高をみると、「物品」が1兆5139億円(構成比48.1%)、「サービス」が1兆4341億円(同45.5%)、「デジタルコンテンツ」が2008億円(同6.4%)。取扱品目別にみると、「旅行」が8945億円(同28.4%)で最多、次いで「衣料品・アクセサリー」が3379億円(同10.7%)、「家電品・PC及びPC関連製品」が3230億円(同10.3%)、「食料品・飲料」が2048億円(同6.5%)などとなっている。

 なお、ネット通販への参入時期は、「2006年~2007年」に参入した事業者が6856事業者(構成比25.3%)と3割弱を占め、次いで「2004年~2005年」が6161事業者(同22.7%)で、全体の半数近くがこの時期に参入しており、2004年を境にネット通販へ参入する事業者が急激に増加している。一方、参入時期別に年間売上高をみると、1999年以前に参入した事業者が1兆3928億円と全体の45.6%を占めている。

 同実態調査結果の詳細は↓
 http://www.meti.go.jp/press/20100611002/20100611002-3.pdf

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