2010年06月14日-1
サラリーマンの小遣い一挙に5千円ダウンの4万円

 新生ファイナンシャルグループの「レイク」が、20~50代のサラリーマン1000人を対象に実施した「2010年サラリーマンの小遣い調査」によると、長引く景気の低迷や所得の減少を受けて、サラリーマンの懐はさらに寒くなり、平均小遣い額は4万600円、前年比5千円の大幅ダウンとなり、3年連続で減少し節約傾向に拍車がかかった。同調査は1979年以来30年以上にわたり実施、毎回、世相を反映する興味深い結果がみられる。

 調査結果によると、昨年から今年にかけての昇給の有無については56.8%が「なかった」と回答。昇給なしの割合は、昨年調査に比べ5.2ポイント上回っている。勤労統計調査によると今年に入ってようやく所得が向上する動きがみられるものの、これまでの給与の伸び悩みやボーナスの削減などの影響を受け、家庭内での不断の支出 “仕分け”が進み、サラリーマンのお小遣い額は3年連続の減少となった。

 30年にわたる同調査結果からは、サラリーマンの小遣い額が日経平均株価に追随する傾向がうかがえる。1979年の第一回調査で3万600円だった小遣い額は、日経平均株価が史上最高値を記録した1989年の翌1990年には、7万6000円へと倍増、最高額を記録。その後バブルがはじけ株価が下降するに連れて小遣い額も右肩下がりとなり、2004年には3万8300円とピーク時から半減し、1980年の水準まで逆戻りした。

 2002年を境に日経平均株価は再び上昇に転じ、小遣い額もそれを追いかけるように2005年~2007年は回復基調にあったが、2007年に株価が再度下降に転じると、小遣い額も2008年から3年連続で減少。その後、上下はあったものの、この20年間で3万5000円近く下がったことになる。昨年からの株価の上昇傾向を受けて、果たして来年、サラリーマンの小遣いが再び上向くのかが注目されるところだ。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.shinseifinancial.co.jp/aboutus/questionnaire/kozukai2010/index.html

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