2010年06月03日-3
4月の給与総額、2ヵ月連続で増加~勤労統計

 厚生労働省が発表した毎月勤労統計調査結果速報によると、4月の従業員5人以上の事業所における一人平均現金給与総額は、前年同月比1.5%増の27万5985円と、22ヵ月ぶりに増加した前月に引き続き増加した。所定内給与は0.4%減の24万7190円と21ヵ月連続の減少となったが、賞与など特別に支払われた給与は50.0%増の1万145円と2ヶ月連続の増加、所定外給与も11.3%増の1万8650円と4ヵ月連続で増加した。

 この結果、基本給にあたる所定内給与と残業代などの所定外給与を合計したきまって支給する給与は、前年同月比0.4%増の26万5840円となり、23ヵ月ぶりに増加に転じた前月に引き続き増加した。現金給与総額を就業形態別にみると、一般労働者は前年同月比2.1%増の34万4655円、パートタイム労働者は0.2%増の9万4490円となった。なお、物価の高騰を計算に入れた実質賃金は2.8%増となり、4ヵ月連続で増加した。

 また、4月の従業員5人以上の事業所の一人平均総実労働時間は、前年同月比1.6%増の152.2時間と4ヵ月連続で増加した。内訳は、所定内労働時間が1.0%増の141.9時間、所定外労働時間は10.8%増の10.3時間と、ともに4ヵ月連続の増加。製造業の所定外労働時間は、53.4%増の13.8時間と50%を超える大幅増加が3ヵ月続いている。一般労働者は2.1%増の174.7時間、パート労働者は0.7%増の92.8時間となった。

 一方、4月の従業員5人以上の事業所における常用労働者数は、前年同月比0.1%増の4411万3千人となり、3ヵ月連続の増加となった。パート労働者は1.7%増の1205万人で41ヵ月連続の増加となったが、正社員などの一般労働者は0.5%減の3206万3千人となり、14ヵ月連続の減少となった。主な産業では、製造業は1.6%減、卸売業、小売業は3.2%減、医療、福祉は3.5%増となった。

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