2010年05月24日-1
「安定した環境で、堅実な働き方」を求める新入社員

 共立総合研究所が、岐阜・愛知・三重・滋賀県所在の企業の新入社員を対象に実施した「2010年度新入社員の意識調査」結果(有効回答数999人)によると、就職先の選択基準(3つまで選択)は、「業種・事業内容」(64.7%)、「雰囲気・イメージ」(42.8%)、「通勤時間」(30.1%)の順となった。「業種・事業内容」が過去2番目に高い回答率だったのに対し、ここ数年、回答率が上昇していた「雰囲気・イメージ」はポイントを下げた。

 過去の推移から男女別にみると、男性では依然として、他の項目と比較して「業種・事業内容」(今年度64.2%)が高く支持されている。また、女性では「業種・事業内容」(同65.6%、過去最高)、「会社の安定性」(同24.3%、過去2番目)が過去と比べ高い回答率を得る結果となった。今年度は厳しい経済状況・就職環境を受けて、「業種・事業内容」によって「安定した職場・仕事」を求める傾向が強まったとみられている。

 将来就きたい地位は、「肩書きはなくても特殊能力・技能のある社員(スペシャリスト志向)」(42.7%)がトップとなったが、年々「肩書きのある社員(管理職志向)」(30.4%)を目指す傾向が強まっており、96年度の第1回調査(15.2%)と比べ約2倍の水準まで達した。特に男性では「管理職志向」がここ数年上昇傾向にあり、今年度は45.2%と過去最高となり、安定した企業のなかで活躍の場を求める傾向が強まっている。

 上司・先輩との人間関係については、「義理を欠かせない程度に付き合いたい」が45.9%で6年連続でトップとなったが、「公私にわたって積極的に付き合いたい」がポイントを上げて45.5%と過去最高の回答率となり、トップとの差が大きく縮まった。今年度の新入社員は、社内における人間関係をより重視し、社内にとどまらず、プライベートにおいても上司・先輩との関係を積極的に強めていきたいとの想いが強まったようだ。

 同意識調査結果の詳細は↓
 http://www.okb-kri.jp/_userdata/pdf/press/20100520.pdf

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