2010年05月20日-3
今後1年間の消費支出は「減る見通し」が44.5%

 過去1年間と比べた今後1年間の世帯の消費支出全体の見通しは、「減るまたは節約したい」との回答が44.5%で、前回調査(09年10月)から2.2ポイントの減少となったことが、日本リサーチ総合研究所が、全国18~79歳の男女を対象に4月に実施した「今後1年の消費と貯蓄の見通しに関する調査」結果(有効回答数1143人)で分かった。他方、「増えるまたは充実させたい」は16.2%と、同1.1ポイント増加している。

 「減るまたは節約したい」という人の理由(複数回答)は、「給与や事業収入が伸びない」との回答が66.3%でダントツのトップ、次いで「将来に備えて貯蓄を増やす」(31.2%)など。一方、「増えるまたは充実させたい」という人の理由(複数回答)では、「子どもが成長したり家族が増える」との回答が53.5%で最多、次いで「いろいろと出費が予定」(44.9%)、「購入したいもの等がある」(29.2%)などが挙げられている。

 今後1年間に支出が増える費目については、「医薬品・医療費」(42.9%)、「自宅での食費」(37.5%)、「家具などの家庭用耐久財への支出」(34.3%)、「子どもの養・教育費」(34.1%)、「光熱・水道費」(29.4%)、「学習・教養関連の支出」(27.1%)、「住宅の修繕や増・改築費」(25.9%)などが上位に挙げられた。また、「増えると思うものはない」は10.6%で、ほぼ1割が回答している。

 これに対して、今後1年間に支出が減る費目については、「外食費」(45.1%)と「預貯金」(38.2%)が、3位の「娯楽スポーツ関連の支出」(25.6%)以下を大きく離して1、2位を占めた。以下、「旅行関連の支出」(23.9%)、「被服・履物費」(22.0%)、「電車等の交通費」(19.9%)などが続いている。また、「減ると思うものはない」は22.5%で、2割強の人が回答している。

 なお、過去1年間と比べた今後1年間の貯蓄・ローン返済等の見通しについては、今回4月調査では「増えるまたは増やしたい」との回答は13.8%で、前回調査から横ばいとなった。他方、「減るまたは減らしたい」との回答は25.3%で、同2.2ポイント増加している。また、「今と変わらない」と答えた人の割合は60.2%と6割を占め、同1.9ポイントの減少となっている。

 同調査結果の詳細(消費者心理調査のなかの特別調査)は↓
 http://www.research-soken.or.jp/release/20100513.pdf

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