2010年05月13日-1
「社長は火星にいるくらい遠い」との回答が2割

 人事コンサルティング会社、ジェイティービーモチベーションズが、従業員500名以上の会社に勤める会社員を対象に実施した「社長や会社に感じる『気持ちの上での距離』に関する調査」結果(有効回答数515人)によると、社長との間に感じる距離は、「違う星にいる(4億キロ)」との回答が20%あった。4億キロは、火星と地球がもっとも離れた距離であり、「社長は火星にいるくらい遠い」と感じている人が10人に2人いる。

 また、「違う国にいる(1万キロ)」との回答は19%で、「1万キロ」以上の回答を合計すると40%になった。特に一般社員では、「1万キロ」以上との回答が47%と、半数以上を占める。社長との気持ちの上での距離が遠い理由は、「相手とのコミュニケーションがない、少ない」が25%、「こちらの仕事や状況を理解していない」が18%、「一緒に仕事をする機会がない、少ない」が13%強だった。

 上司との気持ちの上での距離については、「すぐそば(1メートル)」が24%、「姿は見えているが、少し離れている(5メートル)」が28%強となり、「5メートル」以内でまとめると53%になった。「社長」に比べると近い距離感を感じているようだ。上司との気持ちの上での距離が遠い理由は、「こちらの仕事や状況を理解していない」が24%強、「目指す方向や価値観が違う」が22%、「判断や行動に納得できない」が21%強だった。

 会社との気持ちの上での距離は、「姿は見えているが、少し離れている(5メートル)」が20%、「別の部屋、別のフロアにいる」が20%強、「同じ都道府県の別のビルにいる(30キロ)」が21%と、5メートルから30キロの間に、全体の6割の回答が集中した。役職別で比べると、「一般社員」では、会社との距離が気持ちの上で「遠い」との回答が48%となり、半数近くの人が会社との距離を遠く感じていることが分かった。

 会社との距離を縮める施策(1~3位まで選択)では、第1位として19%強が「会社の理念や戦略を認識し、共感できる」を選択、次いで「やりがいのある仕事ができる」(17%強)、「社内コミュニケーションが活発で、全体的な動きを感じられる」(17%)となった。理念や戦略が、社員から深く理解され、共感を得ることは、会社の距離短縮につながり、それが業績向上につながる、という図式が示されたといえる。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.jtbcorp.jp/scripts_hd/image_view.asp?menu=news&id=00001&news_no=1276

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