2010年05月12日-1
効果が大きい経営力向上TOKYOプロジェクト

 東京商工会議所や東京都など6つの都内中小企業支援機関が取り組む「経営力向上TOKYOプロジェクト」は昨年度、2016社の企業診断を実施した。東商では、昨年6月のスタート以降、目標の1380社を上回る1393社に経営診断を実施。東商の経営指導員が中小企業診断士とともに企業を訪問し、チェックシートで企業の経営状態を確認。企業の課題に合わせて、改善策をアドバイスし、企業にあった支援策を紹介している。

 プロジェクト実行委員会が利用企業に対して実施したアンケート結果によると、各企業に派遣した中小企業診断士のアドバイスについて、約9割の企業が「大変参考になった」(34.1%)、「参考になった」(55.1%)と回答。その理由として、「第三者の意見を聞く良い機会だった」、「弱みを改善するための課題が明確になった」、「内部だけでは気が付かない弱み、強みを指摘され、良い刺激になった」などの意見が聞かれたという。

 経営診断の報告で受けたアドバイスの実施状況は、「すでに行っている」35.1%、「現在準備をしている」33.6%、「将来は行いたい」27.4%となり、多くの企業に気づきを与えている。すでに行っていると答えた企業では、「経営革新計画の認定申請をした」、「必ずしも診断報告書の通りではないが、手近なところから取り組んでいる」、「具体的ですぐに実践できるアドバイスをもらえ、行動に移しやすかった」などの意見が挙げられた。

 紹介された支援策については、診断を受けた企業の48.4%が「すでに利用した」と回答、「利用したいと考えている」企業も28.5%にのぼった。利用した支援策は、東京都中小企業振興公社が実施する受注開拓支援助成事業や、商工会議所・商工会のマル経(小規模事業者経営改善資金)融資やエキスパートバンクなどを始めとして、政府系金融機関の制度融資や雇用の助成金などが挙げられている。

 「経営力向上TOKYOプロジェクト」の公式HPは↓
 http://www.keieiryoku.jp/

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