2010年04月22日-1
高まるフリーターの安定志向、7割が「将来不安」

 インテリジェンスが運営する求人情報サービス「an」が、1年以内に非正規雇用に就業した15~34歳の男女を対象に実施した「フリーターの就業に関する意識調査」結果(有効回答数7071人)によると、現在フリーターとして働く男女1620人のうち70.3%が「将来に対して不安に感じる」と回答した。高校生や大学生、主婦に行った同様の質問では、同回答は50%程度にとどまっており、フリーターが特に強い不安を感じている。

 さらに、正社員としての就業希望の有無では、フリーターの62.2%が「正社員を希望」と回答。過去2年間の同質問への回答をみると、2008年には45.2%、2009年は58.1%と年々上昇しており、フリーターの正社員就業希望がここ数年で急激に高まっている。また、64.9%が「ひとつの仕事を長く続けたい」と回答。2008年の51.5%から10ポイントも上昇し、フリーターがより長期間、安定的に働ける環境を求めていることがうかがえる。

 フリーターの1週間の勤務日数は、「週5日」が39.6%と最多、次いで「週4日」(18.0%)、「週3日」(15.3%)と続いた。2009年の同調査では、今回と同じく「週5日」(37.4%)が最多である一方、2009年に2位だった「週1日」(14.3%)が、2010年は5.0%と大幅に減少。一方、「週3日」と「週4日」は5ポイント、「週5日」と「週6日」も2ポイント近く数値が上昇しており、フリーターの勤務日数が増加傾向にあることが分かる。

 他の属性の勤務日数をみると、高校生、大学・大学院生は「週3日」以下が全体の半数。フリーターと同じく「週5日」が最多を占める主婦も32.6%にとどまり、他の属性と比較しても、週5日勤務するフリーターの比率が高いことがうかがえる。今回の調査結果では、フリーターの将来への不安がより色濃くなっており、これに応じて正社員希望・長期就業希望の傾向も強くなるという、安定志向の高まりがみられる。

 同意識調査結果の詳細は↓
 http://www.hakuhodo.co.jp/pdf/2010/20100419.pdf

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