2010年04月14日-1
内外価格差の平均は2.27倍と拡大の方向へ

 経済産業省が9日に公表した「産業の中間投入に係る内外価格調査」結果(米国、ドイツ、韓国、台湾、香港、中国の工業製品等179品目、産業向けサービス43品目を調査)によると、内外価格差の現状は、総合で対米国1.61倍、対ドイツ1.40倍、対韓国2.43倍、対台湾2.44倍、対香港2.05倍、対中国3.68倍となっており、すべての国・地域の平均では2.27倍の内外価格差が存在していることが分かった。

 同調査は、2009年7月~9月の間の需要家渡し価格を調べているが、工業製品等と産業向けサービスに分けて、その内外価格差を比較(産業向けサービス/工業製品等)してみると、米国1.39倍、ドイツ1.87倍、韓国2.25倍、台湾2.65倍、香港1.59倍、中国3.78倍と、いずれの国・地域においても産業向けサービスが工業製品等を上回っており、平均では2.26倍となっている。

 その工業製品等の内外価格差をみると、米国1.42倍、ドイツ1.40倍、韓国1.69倍、台湾1.54倍、香港1.70倍、中国1.86倍となり、日本の価格が円換算した海外での価格を上回っているが、ドイツは1.07倍とほぼ日本と同程度で、すべての国・地域の平均では1.55倍と日本の価格が円換算した海外での価格を上回っている。特に、工業製品等の加工・組立で香港2.57倍、中国2.34倍と格差が目立っている。

 さらに、素材分野では中国1.64倍、韓国1.59倍と内外価格差が大きいのに対し、ドイツは1.05倍と日本と同程度であり、平均では1.36倍となっている。一方、 産業向けサービスの内外価格差をみると、米国1.97倍、ドイツ2.00倍、韓国3.80倍、台湾4.10倍、香港2.71倍、中国7.05倍と、すべて日本の方が上回っており、特に中国、台湾との内外価格差が大きい。

 同価格調査結果の詳細は↓
 http://www.meti.go.jp/statistics/san/kakaku/result/result_8/pdf/honbun09.pdf

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