2010年04月07日-2
業況感が厳しい要因は「売上の低迷」~金融庁調査

 金融庁が、全国の財務局等において各都道府県の47商工会議所を対象に2月中に実施した「中小企業金融に関するアンケート調査」結果によると、業況感DI(「良い」-「悪い」)は▲93となり、中小企業の業況感は、厳しい状況が続いている。その要因(複数回答)は、「需要の低迷による売上の低迷」が昨年11月時点の前回調査から2.0ポイント増の58.5%、次いで「競争過多による販売価格の下落」が同6.0ポイント増の32.4%となった。

 中小企業の資金繰りDI(「良い」-「悪い」)についても▲78と厳しい状況が続いている。その要因(複数回答)としては、「販売不振・在庫の長期化等、中小企業の営業要因」が前回調査から7.6ポイント増の80.5%でダントツのトップ、次いで「融資審査等、金融機関の融資態度」が同3.1ポイント減の8.2%、「セーフティネット貸付・保証等、政府系金融機関等の対応」が同0.1ポイント減の5.6%となっている。

 また、各地域の商工会議所の経営指導員等574名を対象に2月に実施した「金融機関の融資動向に関するアンケート調査」結果によると、金融機関の中小企業に対する融資姿勢について、「消極的評価(「消極的」+「やや消極的」)」とする回答割合は、全体の平均では10.4%、業態別では、「主要行」が27.0%でトップ、次いで「地域銀行」(12.1%)、「協同組織金融機関」(7.1%)、「政府系金融機関」(6.0%)の順となった。

 一方、「積極的評価(「積極的」+「やや積極的」)」とする回答割合は、全体平均は60.9%、「政府系金融機関」が75.1%でトップ、次いで「協同組織金融機関」(66.3%)、「地域銀行」(54.8%)、「主要行」(22.8%)の順。地域(財務局等)別にみると、「消極的評価」は、「近畿」(18.1%)、「中国」(15.1%)、「東北」と「四国」(ともに10.4%)の順、また、「積極的評価」は、「沖縄」(78.3%)、「九州」(69.6%)、「北海道」(67.9%)の順に大きい。

 同アンケート調査結果の概要は↓
 http://www.fsa.go.jp/news/21/ginkou/20100402-2.html

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