2010年04月05日-3
アジア向け輸出が引き続き堅調~2月分貿易統計

 財務省の貿易統計(2010年2月・確報)によると、2月の対世界輸出入実績(速報値)は、輸出総額が前年比+45.3%の5兆1287億円、輸入総額が同+29.5%の4兆4777億円で、貿易収支は6510億円の黒字となった。貿易の回復基調は継続し、2009年の大幅減少の反動もあるが、自動車の輸出がアジア(前年比+163.3%)、米国(同+129.9%)、EU(同+61.4%)と、前年を上回る水準まで回復し、輸出の伸びを引っ張っている。

 2月の米国向け輸出総額は前年比+50.4%の8371億円と、1月(+24.2%)に引き続き前年を上回った。品目別では自動車、自動車の部分品、原動機、半導体等電子部品などが寄与。EU向けの輸出総額も同+19.7%の5880億円と3ヵ月連続の前年超え。スウェーデン向けが前年比▲1.7%となったが、その他の主要国向けではスペイン向けが同+57.9%など高い伸びを示した。自動車、原動機、自動車の部品等がプラスに寄与している。
 
  アジア向けの輸出総額は前年比+55.7%の2兆7756億円と、4ヵ月連続で高い伸びを記録した。中でも中国向けの輸出が同+47.7%の9024億円となり、こちらも4ヵ月連続の前年比プラスとなった。品目別では、全体では半導体等電子部品、プラスチック、自動車、自動車の部分品、有機化合物などが寄与。中東向けの輸出総額も前年比+18.7%の1863億円となり、2008年10月以来16ヵ月ぶりに前年を上回った。

 輸入に目を転じると、米国からの輸入総額は前年比+7.3%の4412億円となった。穀物類、科学光学機器、半導体等電子部品、有機化合物などが前年を上回っている。EUからの輸入総額は同+7.3%の4221億円。アジアからの輸入総額は同+38.9%の1兆9627億円で、衣類・同付属品、半導体等電子部品、音響映像機器、電算機類がプラスに寄与している。中東からの輸入総額は+58.0%の8784億円だった。

 同貿易統計の詳細は↓
 http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/2010/2010025.pdf

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