2010年04月01日-4
中小企業の業況は持ち直しつつも依然厳しい状況

 中小企業基盤整備機構が行った「中小企業景況調査(2010年1~3月期)」(有効回答数1万8169社)によると、中小企業の業況は持ち直しの動きがみられるものの、弱い動きを示した業種もあり、依然として厳しい状況にある。総体として全産業の業況判断DIは、マイナス幅が縮小、産業別にみても、製造業、非製造業ともにマイナス幅が縮小したものの、業種別にみると小売業及びサービス業ではマイナス幅が拡大した。

 全産業の業況判断DIは、前期▲36.4→▲34.2となり、4期連続でマイナス幅が縮小した。 製造業の業況判断DIは、前期▲32.1→▲26.となり、4期連続でマイナス幅が縮小した。製造業の14業種のうち機械器具、家具・装備品、鉄鋼・非鉄金属等全業種でマイナス幅が縮小した。一方、非製造業の業況判断DIでは、前期▲37.7→▲36.7で、4期連続でマイナス幅が縮小している。

 産業別にみると、サービス業と小売業でマイナス幅が拡大したが、卸売業、建設業でマイナス幅が縮小した。 また、全産業の資金繰りDIは、前期▲28.7→▲26.6(前期差2.1ポイント増)となり、4期連続でマイナス幅が縮小した。長期資金借入難易度DIは、前期▲16.8→▲15.6(同1.2ポイント増)と4期連続で、短期資金借入難易度DIも、前期▲12.3→▲11.3(同前期差1.0ポイント増)と4期連続でともにマイナス幅が縮小した。

 従業員数過不足DI(「過剰」-「不足」、今期の水準)は、全産業で前期5.0→5.1(前期差0.1ポイント増)と過剰感が4期ぶりに上昇し、6期連続で過剰超となった。業況判断DI(「良い」-「悪い」、今期の水準)によれば、中小企業の業況は2009年4~6月期以降今期まで4期連続で改善しているものの、リーマン・ショック以前の2008年7~9月期の水準は取り戻してはいない。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/119keikyou/119sokuhou.pdf

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