2010年03月23日-2
桜は“眺めるだけ”の「脱宴会花見」が主流に

 春の風物詩、お花見の季節だ。楽天リサーチと楽天が運営する出前・宅配の注文サービス「楽天デリバリー」が、全国の20~69歳の男女を対象に実施した「お花見に関する調査」結果(有効回答数1000人)によると、桜の下で宴会芸などといったお花見の文化が年々薄れている傾向が分かった。最近は、仕事上のお花見というより、どちらかというと少人数の仲間と低予算で楽しむスタイルが主流のようだ。

 昨年、お花見に1回以上行った人は62.3%だったが、そのうち宴会を伴うお花見の回数は、「0回」が62.9%が最多、次いで「1回」が28.4%、「2回」が6.6%と続く。昨年の同時期調査と比べると、宴会を伴わない“眺めるだけ”派が3.7ポイント増加した。昨年宴会を伴ったお花見の1回あたりの平均予算は「2000円以上3000円未満」が約4割(42.4%)、加重平均は2608円で、一昨年(リーマン・ショック前)から82円安くなった。

 ここ1~2年の景況感による仕事上(勤め先や接待など)のお花見の変化は、「勤め先や接待など仕事上のお花見は行っていない」が33.8%でトップ、次いで「特に変化はない」が28.6%、「お花見に行く回数が減少した」が21.2%と続いた。昨年の調査に比べ、「仕事上のお花見は行っていない」との回答が9.0ポイント増加。経費の削減や不要な接待は自粛するという企業の姿勢が、春の風物詩であるお花見にも影響している。

 では、今年のお花見は誰と行くかというと、「家族や親戚」がもっとも多く47.0%、次いで「友人」が28.6%だが、こちらは昨年に比べ3.8ポイント減少。対照的に「ひとりで行く」(8.2%)が少数派ながら増加している。昨今、ライフスタイルの変化や趣味の多様化により、旅行や食事などの時間を一人で楽しむ「お一人さま」需要が増えているといわれるが、お花見を楽しむスタイルにも現れているようだ。

 お花見に費やす予算については、「1000円以上2000円未満」が28.5%でトップ、次いで「2000円以上3000円未満」(26.3%)、「1円以上1000円未満」(17.9%)と続き、加重平均は1923円だった。その予算について、昨年との変化楽天デリバリーは、「変わらない」が61.2%と過半数となった。そもそもお花見は、多くのお金をかけずに楽しめるイベントであることからも、予算の縮小傾向はあまりみられない。

 同調査結果の概要は↓
 http://research.rakuten.co.jp/report/20100317/

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