2010年02月18日-4
製造業倒産構成比、前年比2.0ポイント増の16.9%

 東京商工リサーチが15日に発表した「2009年都道府県別製造業倒産構成比調査」結果によると、2009年の製造業倒産は、全体の倒産件数が4年ぶりに前年を下回るなか、前年比11.8%増の2619件となり、6年ぶりに2500件を上回った。これに伴い、製造業倒産が全倒産に占める構成比は、前年比2.0ポイント増の16.9%となり、3年連続の上昇で2003年以降ではもっとも高い構成比となった。

 2009年の製造業倒産構成比を都道府県別にみると、「新潟」が29.3%でもっとも高かった。原材料高騰の影響や、世界同時不況による受注難が破たんの引き金となった事例がみられたという。以下、「山梨」(28.0%)、「埼玉」(27.3%)、「岐阜」(26.3%)、「栃木」(24.6%)、「群馬」(23.6%)、「富山」(23.2%)の順となっている。構成比が20%以上となったのは13県(前年7件)にのぼった。

 これに対して製造業倒産構成比がもっとも低かったのは「沖縄」の2.6%だった。次に「鹿児島」と「宮崎」がともに5.1%、「長崎」8.1%、「山口」8.6%、「青森」8.8%、「岩手」9.4%と続く。また、構成比が前年より上昇したのは31都道府県にのぼった。「新潟」の11.5ポイント上昇(17.8→29.3%)を筆頭にして、「山梨」9ポイント上昇、「福島」7.3ポイント上昇、「宮城」7.0ポイント上昇、「愛知」6.8ポイント上昇の順だった。

 2009年に製造業倒産が増加したのは、リーマン・ショックに端を発した世界同時不況の影響が大きい。外需依存度が高い製造業では、大手メーカーの減産が中小企業の経営を直撃。製造業は裾野が広く、設備やまとまった従業員を抱えているケースが多いことから、その経営破たんが地域経済に与える影響は深刻である。雇用情勢が厳しさを増すなかで、全国的に製造業の倒産が増加し、構成比が上昇している傾向がある。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.tsr-net.co.jp/new/data/1192461_818.html

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