2010年02月11日-2
2月の景気予報は「景気は持ち直しの動き続く」

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングが各種データを分析した「グラフで見る景気予報(2010年2月)」によると、景気は持ち直しの動きが続いている。輸出の増加、在庫調整の終了によって生産の増加が続き、政策効果により公共投資は高水準で推移、所得の低迷が続き個人消費を取り巻く環境は厳しく、政策効果の影響で耐久消費財を中心に個人消費は持ち直しているものの、その勢いは鈍化していく見込みとみている。

 まず「景気全般」については、2009年7~9月の実質GDP(2次速報)は前期比+0.3%(同年率1.3%)と2四半期連続でプラスとなり、設備投資の減少は続いたが、輸出増加が続き、経済対策の効果で個人消費も堅調に増加した。家計の所得環境は厳しく、経済対策の効果も今後弱まっていくが、輸出増加が続き、企業の収益環境も最悪期を脱しつつあるため、景気は緩やかな持ち直しの動きが続くと予測している。

 次に「生産」については、昨年12月の鉱工業生産は、電子部品・デバイスや一般機械を中心に前月比+2.2%と10ヵ月連続で増加した。生産予測調査では1月、2月と増産が見込まれており(それぞれ+1.3%、+0.3%)、今後も一般機械などを中心に持ち直しの動きが続くとみられるが、内外での在庫調整後の反動や経済対策効果一巡後の増産ペースは緩やかになっていくと見込まれる、と予測。

 「雇用」では、「厳しい中で一進一退」と予測。12月は、雇用者数が前月比+16万人と3ヵ月ぶりに増加、就業者数は同+13万人と増加した。一方、完全失業者数は前月比-3万人と減少し、完全失業率は前月から0.1ポイント低下して5.1%となり、雇用情勢は景気の持ち直しを背景に最悪期を脱したが、厳しい中で一進一退にある。企業の雇用過剰感は依然として強く、当面、雇用情勢の改善は見込みにくい、とみている。

 同景気予報の詳細は↓
 http://www.murc.jp/report_pdf/20100202_152425_0405972.pdf

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