2010年01月20日-2
12月企業倒産1021件、4ヵ月連続前年同月比減少

 帝国データバンクがこのほど発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、12月の倒産件数は1021件で、前月比は2.1%の増加となったものの、前年同月比は11.0%の減少となり、9月以降4ヵ月連続で前年同月を下回った。一方、負債総額は2998億4900万円で、前月比は56.6%の減少、前年同月比も49.8%の大幅減少となり、2ヵ月ぶりの前年同月比減少となった。

 倒産件数が減少した要因・背景には、(1)建設業の倒産が北海道や東北、九州で減少が目立ち、270件発生して前年同月比10.6%の減少となり、7月以降6ヵ月連続の前年割れとなった、(2)消費低迷や競合激化など収益環境が厳しく、小規模企業の倒産が85.2%を占めたこと、(3)大型倒産の減少などを受け、連鎖倒産(45件)が前年同月比42.3%の大幅減少となったこと、などがある。

 業種別にみると、7業種中5業種で前年同月比減少。特に「サービス業」(167件)は、前年同月比22.7%の大幅減少で2009年最低を記録。また、「卸売業」(143件、前年同月比25.5%減)でも減少が目立った。上記のように、「建設業」(270件、同10.6%減)でも減少が目立ち、6ヵ月連続の前年割れとなった。一方、「製造業」(168件、同10.5%増)、「不動産業」(45件、同40.6%増)は前年同月を上回った。

 負債額別にみると、負債5000万円未満の小規模倒産は452件発生し、構成比は44.3%を占めた。一方、負債100億円以上の大型倒産は3件で、8ヵ月連続で一ケタの件数にとどまった。資本金別でも、個人経営と資本金1000万円未満の倒産が511件、構成比は50.0%を占めた。また、小規模企業は870件と構成比85.2%を占め、9ヵ月連続で80%超となるなど、小規模倒産は依然高水準で推移している。

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