2010年01月20日-1
日本航空グループの取引先合計は1030社

 法的整理に向かいつつある日本航空の再建問題が注目を浴びているなか、帝国データバンクがこのほど行った日航グループを主要取引先とする企業の抽出・調査分析結果によると、日航グループを主要取引先とする企業は1030社が確認された。調査対象先は、日航及び2008年度有価証券報告書記載の連結対象先72社の計73社で、同社保有のCOSMOS企業概要ファイル(127万件)などを使って調査を行った。

 調査結果によると、「日航グループを主要取引先とする企業」は空港会社、金融機関、ホテル・旅館、旅行会社を除いた全業種合計で1030社だった。業種別では、トップが「運輸関連」の173社(構成比16.8%)、続いて「サービス等」154社(同15.0%)、「機械関連」152社(同14.8%)、「建設・不動産」133社(同12.9%)の順。また、国際線が機内で過ごす時間が長いことから映画・娯楽、広告、紙・出版・印刷などの業種も入っている。

 売上高規模別動向をみると、「1億円以上5億円未満」が330社(構成比32.0%)でトップ、次いで「10億円以上50億円未満」の222社(同21.6%)、「5億円以上10億円未満」の168社(同16.3%)が上位3。従業員規模別動向では、「10人未満」が374社(同36.3%)ともっとも多く、次いで「10人以上50人未満」が353社(同34.3%)と、50人未満の企業が70.6%にのぼり、中小企業の割合が多い。

 日航グループを主要取引先とする企業の本社所在地をみると、「東京都」の603社(構成比58.5%)がダントツのトップ、次いで成田国際空港を抱える「千葉県」の84社(同8.2%)が続いた。2008年度有価証券報告書によると、日航グループは子会社203社、関連会社83社で構成される巨大組織であり、主要取引先も多岐にわたっている。関係会社の動向・処理次第では、さらに多くの企業に影響が及ぶことが予想される。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p100102.pdf

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