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全法連の調査で約3割が消費税価格転嫁は困難と回答

税務関連情報 - 2012年07月09日

 中小企業を会員とする全国法人会総連合がこのほど公表した税制アンケート調査によると、消費税の増税については、反対が過半数を超えたほか、3割近くが消費税引上げを実施されても価格転嫁は難しいと考えていることがわかった。今回のアンケートは、例年通りの全国各単位法人会の税制委員・役員などへの従来方式のアンケートに加え、新たに一般会員を対象とした簡易なアンケートも実施した。

 調査結果(有効回答数2万2087人)によると、現在参議院での審議待ちとなっている消費税増税法案での消費税を2015年10月までに10%に引き上げることについての賛否は、税制委員及び役員のみでは「賛成」42.4%、「判定」44.6%と拮抗しているものの、一般会員に対する簡易なアンケートを含めた全体でみると、「賛成」が33.3%、「反対」が51.9%となり、増税反対が過半を占めている。

 消費税引上げに伴う価格転嫁が可能かとの質問に対しては、「可能」との回答は22.7%と3割に満たず、「懸念される」が38.4%、「困難」が28.5%と、3人に2人に当たる66.9%が価格転嫁に不安を感じていることがうかがえる。さらに、約3割は転嫁することは難しいと考えている状況からも、修正法案に盛り込まれた適正な価格転嫁に向けた施策が重要なポイントとなりそうだ。

 また、社会保障制度の充実や財政の健全化を図るためには、消費税率10%の引上げ後にさらなる増税が必要との意見があるが、これに関しては、68.1%が反対と回答。増税反対の理由として、記述意見では大半の人が行革の不徹底を挙げており、「増税の前に議員定数削減、歳出カット、天下り禁止など、やることはいっぱいある」と一層の行革推進をする必要があるとの意見が多かった。

 なお、2009年度改正で創設された「非上場株式等に係る相続・贈与税の納税猶予制度」については、「積極的に利用したい」が16.5%なのに対し、「要件が厳しく利用が難しい」が14.9%、「制度の内容が分からない」が41.1%で、同制度の使いづらさを指摘した結果となった。同制度の見直すべき点としては、「経済産業大臣による認定や報告等の煩雑な手続き」(19.6%)や「雇用の8割以上を5年間維持する」(15.8%)が上位を占めた。