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「小規模宅地評価の厳格化」は隠れた相続税増税?

税務関連情報 - 2012年05月18日

 国税庁が先日発表した「2010年分の相続税申告事績」の結果から、ここ数年の税制改正による、「隠れた相続税の増税」に関する議論が起きている。「隠れた相続税の増税」とは、2010年に改正された 「小規模宅地の評価特例の厳格化」のことを指している。このときの改正では、評価特例の適用要件を従来よりも厳しくして評価減の対象が制限された。(株)国土工営発行の「国土ニュース」が伝えている。

 それによると、事業用宅地については申告期限まで事業を継続しなければ評価は軽減されず、また居住用宅地についても居住の継続が要件となった。さらに、それ以前は共同相続において事業を継続しない相続人や居住していない共同相続人も評価減の対象になっていたが、改正後はそれらの相続人は対象外となったため、実質的に相続税が増税になるというもの。

 2011年の改正で予定されていた基礎控除額を縮減するといった分かりやすい改正ではなかったため、隠れた増税と呼ばれている。2010 年の申告事績をみると、前年度比で申告の対象となる被相続人の数、課税割合、さらには課税価格、税額、すべての項目が「微増」となっている。一部では大幅な増税になるとの予測もあったため、予想外であるとの意見もある、という。

 しかし、2010 年はリーマン・ショックの余波で地価及び路線価が大幅に下落しており、本来であれば件数・金額・税額すべて大幅減となるべきところが、逆に微増にとどまったこと、さらには、国税局の管轄別に内容をみると、東京国税局管内で件数・金額ともに大幅な増加となっていることから、小規模宅地特例の改正が路線価の高い都市部において大きく影響したことが指摘されている、としている。

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 http://www.kokudokouei.co.jp/news/pdf/kokudo_news_115.pdf