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所得税率45%の階層を新設~一体改革

税務関連情報 - 2012年05月02日

 社会保障・税一体改革法案(消費税等の一部改正案)で浮上したのが所得税の税率構造の見直し。個人所得課税に消費税を加えた個人の税負担に関し、手当等による受益も含めたネットの負担状況について、所得構造が現在とほぼ同じであった1989年と比較すると、いずれの所得階層においても負担は低下。特に、中低所得の子育て世帯は、「控除から手当へ」に即した改革を行ってきたことにより、負担の軽減が実現されている。

 また、所得階層ごとの変化をみると、最高税率の引下げを含む累進緩和を進めてきた結果、高い所得階層ほど、負担が大きく低下している。一方で、今回の消費税率の引上げや、復興特別所得税による負担増等をも併せ考えれば、幅広い所得層に対して負担増を求めることは慎重に考えるべきである。したがって、今回、特に高い所得階層に絞って、格差の是正及び所得再配分機能の回復を図る観点から、一定の負担増を求めることとした。

 具体的には、現行の税率構造に加えて、課税所得5000万円超について45%の税率を設ける。改正後の税率構造は、適用課税所得195万円以下の金額が税率5%、330万円以下の金額が税率10%、695万円以下の金額が税率20%、900万円以下の金額が税率23%、1800万円以下の金額が税率33%、5000万円以下の金額が税率40%、5000万円超の金額が税率45%となる。

 上記の改正に伴い、給与等に係る税額表の見直しを行う。同改正は、2015年分の所得税について適用する。なお、今後の検討事項として、金融所得間の課税方式の均衡化と損益通産の拡大を柱とした金融所得課税の一体化への取組み、扶養控除のあり方等諸控除の検討、高齢者・年金に関する税制など年金の給付水準や負担のあり方を含めた年金制度改革の方向性も踏まえた検討を進めていく。