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返還免除された奨学金の経済的利益は非課税

税務関連情報 - 2012年03月28日

 県内の地域医療の確保を目的に、B県医学生修学資金貸付規則を制定し、2010年4月から、将来同県内の医療機関で医師として従事しようとする大学の医学部の学生に、修学に要する資金を無利息で貸与する2種類の奨学金制度を実施している場合に、奨学生の返還債務を免除されたことにより受ける経済的利益の課税について非課税とすることで差し支えない旨、名古屋国税局がこのほど回答した。

 同制度では、奨学金の貸付けを受けた医学生が卒業後一定の期間、医師として当県内の医療機関で医療法第30条の4第2項第5号イからヘまでに掲げる医療に係る業務に従事した場合は、奨学金の返還債務を免除することとしている。具体的には、(1)救急医療、(2)災害時における医療、(3)へき地の医療、(4)周産期医療、(5)小児医療(小児救急医療を含む)及び(6)その他特に知事が必要と認める医療をいう。

 返還免除要件は、「第1種奨学金」は、(1)医師免許取得後、直ちに臨床研修を県内医療機関で修了すること、(2)臨床研修修了後引き続き、B県内協議会が奨学生の希望を踏まえて作成するプログラムに基づき、県内医療機関で貸付期間の1.5倍に相当する期間を業務に従事し、そのうちの3分の2に相当する期間を知事が指定する医療機関に勤務すること。B県内協議会は、県内の主要9病院及びB大学医学部によって構成される組織。

 「第2種奨学金」の免除要件は、(1)医師免許取得後、直ちに臨床研修を県内医療機関で修了すること、(2)臨床研修修了後、引き続き県内医療機関で貸付期間と同期間(貸付期間が2年未満の場合は2年)を業務に従事し、そのうちの2分の1に相当する期間を指定医療機関に勤務すること、の両要件を全て満たした場合に、返還債務の全額が免除されることになる。

 同制度は、大学卒業後の一定期間に県内の医療機関で業務に従事する意思のある者を貸付対象とするが、同県が運営する医療機関への勤務を条件とするものではなく、貸与及び返還免除と県内医療機関または指定医療機関での勤務という役務の提供とは対価関係になく、その返還免除による経済的利益(債務免除益)は、所得税法第9条第1項第15号に規定する学資金として、非課税になると解釈、名古屋局もこれを認めた。

 同文書回答(全文)は↓
 http://www.nta.go.jp/nagoya/shiraberu/bunshokaito/shotoku/120309/01.htm#besshi1